現代医療では、エビデンス(科学的根拠)が重要視されています。
漢方薬のエビデンスは少ないため、漢方薬が効くのは「気のせい」と思っている人も珍しくありません。
ところが、エビデンスがある西洋薬でも、期待通りの効果が得られないことはよくあります。
その場合、「病名」ではなく、「その人」に注目して、食生活や運動習慣にまでふみこんで、
生活指導を通して症状の改善を目指します。
実臨床では、エビデンス以上にその人を知ることの重要性を多くの医療人が自覚しています。
漢方診療では、その人の身体のバランス(気)の乱れを見出し、全体的調和の改善を目指す医療です。
患者を全人的に捉える漢方、東洋医学の視点から人生100年時代の医療を考えてみたいと思います。