多忙、疲労、睡眠不足、空腹、職場の人間関係や患者からのクレーム・・・
怒りやそれに似た陰性感情を抱くことが多くあります。
しかし、怒りの結果は悲惨なもので、
診療の質が下がる(誤診、診断の遅れ)
チームワークの崩壊
など、怒りで失敗した経験を持つ医療者は少なくないでしょう。
①怒りは自然な感情
まず押さえておきたいのは
「アンガーマネジメント=怒らないようにする」
ではないことです。
怒りは自然な感情でありゼロにできません。
ムリに抑え込むとかえってマネジメントが難しくなる場合もあります。
したがってアンガーマネジメントとは
「怒りを上手に表現するスキル」
と理解してください。
②怒りの対処
次に具体的な怒りの対処です。
●6秒ルール(怒りのピークは6秒以内、数を数えて反射的に行動しない)
●原因を振り返る
●一次感情(本音)を考察する
●you メッセージ(あなたが悪い)からI メッセージ(私は悲しい)へ
●怒っている相手の背景を知る
●理不尽と思える要求をする相手の物語を知る
●怒りをぶつけられたときの定型句を決めておく
などすぐに使えるノウハウをたくさん紹介いただきました。
【参加者の感想】
●アンガーマネジメントとは、怒らないようにすることではなく怒りを上手に表現することだというお話がとても印象的でした。(医学生)
●自分が未熟だから怒りなどの陰性感情を持つと思っていたが、そうではないと知って気持ちが楽になった。レクチャーは非常に興味深く、もっと勉強してみたいと思った。(研修医)